「スキンケア、何を使えばいいかわからない。」そんな悩みに寄り添う、上田皮ふ科の新しい取り組み
SNSを開けば、毎日のように流れてくるスキンケア情報。
「この成分がいい」「これを塗れば変わる」そんな言葉を見ながら、自分に合うものを探し続けている人も多いのではないでしょうか。
でも実際は、情報が多すぎて、何を選べばいいのかわからない。
たくさん試しているのに、なかなか肌が良くならない。
そんな悩みを抱えている人は少なくありません。
長崎県大村市の上田皮ふ科でも、日々たくさんの患者さんがスキンケアの悩みを相談に訪れています。
そんな中、今年4月から新たに始まったのが、「スキンケア相談」という取り組み。
東京で活動する美容薬剤師・たかひろさんを迎え、医師だけでは届ききれない“毎日のスキンケア”までサポートできる体制づくりがスタートしました。
今回は、その取り組みについて、上田院長とたかひろさんにお話を伺いました。
■ スキンケアの大切さを、もっとちゃんと届けたかった
今回、たかひろさんを迎えた理由について、上田院長はこう話します。
上田院長「スキンケアが大事だとは思いながらも、詳しく説明しきれない部分もあって。やっぱり最近は、それぞれの分野にプロフェッショナルがいることが大事だと思うんです。だからこそ、そういう方の力を借りていきたいと思いました」
診療の現場では、ニキビやシミ、くすみなど、さまざまな肌悩みを抱えた患者さんが訪れます。
特に最近は、SNSやネットの情報を参考にしながら、自己流でスキンケアをしている人も多いそう。
上田院長「学生さんだと、SNSを見ながらいろいろ試しているけれど、ニキビがなかなか治らないという相談は多いですね。シミやくすみで長年悩んでいる方も、“何が良くて何がダメかわからなくなってしまった”という状態の方が多いです」
薬だけではなく、その土台となる“毎日のスキンケア”も大切。
そう感じる中で出会ったのが、たかひろさんでした。
■ 響いたのは、知識とその“姿勢”
今回、上田皮ふ科がたかひろさんを迎えた理由。それは、スキンケアに関する豊富な知識や経験だけではありませんでした。
上田院長が特に印象的だったと話すのが、たかひろさんの“向き合い方”です。
上田院長「美容業界って、不確かなものや営利的な部分も実際あると思うんです。でも、純粋に“その人に良くなってもらうためにはどうしたらいいか”を考えている方だなと感じました」
上田院長が一言で表すなら、たかひろさんは「誠実な人」。
流行や話題性に流されるのではなく、本当にその人の肌に必要なことは何かを考え、膨大な知識や経験を積み重ねながら、一人ひとりと向き合っている。その姿勢に強く共感したといいます。
さらに、こんな言葉も。
上田院長「うちのクリニックには、“すべては患者さんのありがとうのために”というメッセージがあります。今、自分たちが提供しているものを、大切な家族や友人にも本当に勧められるか。そこは、たかひろさんとお話ししていてすごく共感しましたね」
知識や技術はもちろん大切。でも、それ以上に「患者さんのために」という想いを大切にする姿勢があったからこそ、今回の取り組みが実現しました。
■ 救命救急の現場から、“美容薬剤師”の道へ
東京を拠点に活動するたかひろさん。
現在は月に一度、長崎へ通いながら、予約制のスキンケア外来を担当しています。
実はもともと、救命救急のある大学病院で約8年間働いていたそうです。
たかひろさん「休みも少なくて、僕自身、肌にすごく悩んだんです」
肌をなんとかしたい。
そう思って、SNSで話題の商品や“ベストコスメ”を片っ端から試したといいます。
たかひろさん「でも、全然肌が良くならなかったんですよね」
そこで初めて、「なぜ自分は美容だけ、こんなに感覚的に選んでいたんだろう」と立ち止まったそう。
たかひろさん「救命救急では、ちゃんと勉強して患者さんと向き合うのに、美容だけは“なんとなく良さそう”で選んでいた。それを反省して、一から全部勉強し始めました」
美容本を読み込み、論文や医学的な報告も調べ続ける日々。
さらに、自分自身でも膨大な数の化粧品を試してきました。
たかひろさん「これまで累計1,000万円以上は使ってると思います。スキンケアだけじゃなく、メイクも含めてですね」
そうして学び続けた結果、自身の肌も大きく変化。
そして今は、“美容薬剤師”として活動しています。
■ 今、本当に多いのは“選べない”という悩み
たかひろさんが現場で特に多いと感じているのが、「何を使えばいいかわからない」という悩みです。
たかひろさん「今って、導入化粧水、導入美容液、トナーパッド、拭き取り系…本当にいろんなものがあるじゃないですか。だから、みんな“自分に必要なもの”がわからなくなってるんです」
中には、60種類近いスキンケアを使い分けていた人もいたそう。
でも、アイテムが増えるほど、肌が良くなるわけではない。
だからこそ、最初に伝えていることは、とてもシンプルでした。
たかひろさん「本当に、シンプルな方がいいですよっていうのはまず伝えます。化粧水と乳液、もしくは化粧水とクリーム。それくらいシンプルにして、一緒に継続していきませんかって」
さらに、こんな言葉も印象的でした。
たかひろさん「みなさん、“何かを塗れば治る”と思って、どんどん足し算になってしまうんです。でも大事なのは、足し算じゃなくて“引き算”なんじゃないかなと思っています」
■ SNSを見る前に、自分の肌を知ってほしい
情報があふれる時代だからこそ、たかひろさんが大切にしているのは、“自分の肌を見ること”。
たかひろさん「SNSで美容を学ぼうとする人は多いんですけど、それよりまず、自分の肌を知ることの方が大事だと思うんです」
誰かにとって良かったものが、自分にも合うとは限らない。
だからこそ、実際に肌を見ながら、一緒に考えていく時間を大切にしているそうです。
たかひろさん「現場で見ているリアルと、SNSの世界って全然違うんですよね。だからこそ、一回ちゃんと相談してみてほしいなって思います」
■ 男性にも、もっと気軽にスキンケアを
今回の取り組みには、もう一つ大きな意味があります。
それが、“男性でも相談しやすい空気”をつくること。
美容やスキンケアは、まだどこか「女性向け」のイメージを持たれがちです。
でも実際には、肌に悩んでいる男性もたくさんいます。
たかひろさん自身も、「まず最初に見直してほしいのは、洗顔・保湿・日焼け止めの3つ」と話します。
たかひろさん「この3つって、実はできてると思っていても、意外とできてない方が多いんですよ」
難しいことをたくさんやる必要はない。
まずは、自分の肌を知って、必要なことをシンプルに続けること。
そのための“相談できる場所”として、上田皮ふ科の新しい取り組みが始まっています。
■ 美容を、もっと楽しめるものに
最後に、たかひろさんはこんな言葉を話してくれました。
たかひろさん「僕自身、美容って本来“楽しむもの”だと思ってるんです。だからこそ、少しでもその楽しさを患者さんに伝える力になれたらうれしいです」
肌が整うことで、人と会うのが少し楽しくなったり、鏡を見るのが前向きになったりする。
スキンケアは、ただ肌を整えるだけではなく、その人の毎日にもつながっているのかもしれません。
「何を使えばいいかわからない」
「自分に合うケアを知りたい」
そんなふうに感じている人にとって、この取り組みが、新しい一歩のきっかけになるかもしれません。
美容薬剤師 たかひろ さん
[ 経歴 ]
大学病院の救命救急科勤務を経て美容の世界へ。自身の肌悩みをきっかけにスキンケアを研究し、現在は東京を中心にスキンケア外来や商品開発、情報発信を行う美容薬剤師。
[ 公式SNS URL ]
https://www.instagram.com/takahiro.skincare/?hl=ja